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論文

Monte Carlo shell model studies with massively parallel supercomputers

清水 則孝*; 阿部 喬*; 本間 道雄*; 大塚 孝治*; 富樫 智章*; 角田 佑介*; 宇都野 穣; 吉田 亨*

Physica Scripta, 92(6), p.063001_1 - 063001_19, 2017/06

 被引用回数:27 パーセンタイル:81.43(Physics, Multidisciplinary)

モンテカルロ殻模型の手法およびその応用について概説する。モンテカルロ殻模型は、効率的に多体基底を生成することによって、従来の直接対角化では計算不可能だった物理系に対する殻模型計算を目指した手法である。このレビュー論文では、モンテカルロ殻模型のここ10年以内の発展をまとめた。手法面では、エネルギー分散を用いた外挿による厳密解の推定法や共役勾配法の導入による効率的な基底生成など、数値計算面では、より効率的な並列化や計算機の実効性能を高める数値計算アルゴリズムなどについて概説する。最近の応用としては、非常に大きな模型空間が必要な第一原理計算および中性子過剰なニッケル領域とジルコニウム領域の計算結果を紹介する。後者の中性子過剰核領域では、変形共存に興味が集まっているが、モンテカルロ殻模型では、変形の分布を解析するT-plotと呼ぶ新しい手法を開発することによって、これらの原子核の変形を直感的に理解することが可能となった。この手法は、軽い原子核のクラスター状態を調べるのにも有用である。

論文

Effect of neutron energy and fluence on deuterium retention behaviour in neutron irradiated tungsten

藤田 啓恵*; 湯山 健太*; Li, X.*; 波多野 雄治*; 外山 健*; 太田 雅之; 落合 謙太郎; 吉田 直亮*; 近田 拓未*; 大矢 恭久*

Physica Scripta, 2016(T167), p.014068_1 - 014068_5, 2016/02

 被引用回数:33 パーセンタイル:82.89(Physics, Multidisciplinary)

この研究では、鉄イオン(Fe$$^{2+}$$)照射W試料、核分裂反応より発生した中性子を照射したW試料、D-T核融合反応から生成した14MeV中性子照射されたW試料を用い、それらに重水素イオン(D$$_{2}^{+}$$)を照射し、昇温脱離法(TDS)で重水素滞留挙動を評価した。さらに、シミュレーションにより、得られたTDSスペクトルからW中の重水素捕捉サイトの捕捉エネルギーを評価した。実験結果より、Fe$$^{2+}$$照射試料では欠陥が表面付近の浅い領域に集中することが確認された。また照射損傷量増加に伴い原子空孔やボイドが増加し、ボイドがより安定なD捕捉サイトであることが示唆された。核分裂反応中性子照射試料は、Dは主に表面吸着または転位ループによる捕捉により試料中に滞留することがわかった。しかし低損傷量のため、原子空孔やボイドの形成は見られなかった。一方、核融合反応中性子照射試料は他の試料と比較して低損傷量にも関わらず、原子空孔及び原子空孔集合体の形成が示唆された。以上から、照射欠陥の形成及びD滞留挙動は中性子の照射エネルギーに大きく影響を受けることがわかった。

論文

Development of the radial dose distribution function relevant to the treatment planning system for heavy particle cancer therapy

森林 健悟

Physica Scripta, 90(5), p.054013_1 - 054013_5, 2015/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:40.49(Physics, Multidisciplinary)

Radial dose has been employed in the treatment planning system for heavy particle cancer therapy in order to estimate the cell survival after the exposure to a heavy particle. The two models for radial dose distributions have been available. However, both of these models have very roughly treated the region near the trajectory of an incident heavy particle, although this region is very important to estimate RBE. The rapid progress of computers allow us to simulate the physical phenomena in detail and to obtain radial dose distributions closer to reality near the trajectory of an incident ion. We may succeed to the point that our model sufficiently reproduces the trend allowing us to select the better one between the two conventional models according to ion energies automatically. In future, we expect that further rapid progress of computers lead us to analyze them in more detail.

論文

Photoelectron spectra produced from the irradiation of X-ray free-electron laser light pulses onto non-spherically symmetric targets

森林 健悟

Physica Scripta, T144, p.014049_1 - 014049_3, 2011/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.16(Physics, Multidisciplinary)

X線自由電子レーザーなど最近、短パルス短波長高輝度X線源の開発が盛んに行われており、このX線源を用いた生体分子観測等の応用研究が検討されている。この開発や応用には、パルス幅やX線フラックスなどX線源の装置パラメータを知ることが不可欠である。ここでは中空原子(内殻電子が全くない状態)の発生及び光電子スペクトルを用いた観測手法の提案を行う。高輝度X線照射で生成された中空原子からの蛍光X線発生量と内殻励起状態(内殻電子が1つだけ電離した状態)からの蛍光X線の発生量の比は生体分子に照射されるX線フラックスに比例することがわかった。この比の観測が標的に照射されたX線フラックスの見積りになる可能性があることを明らかにした。高輝度X線照射で発生する光電子は、標的内に生じる電荷によってエネルギーを損失する。このエネルギーの損失によりX線フラックスを見積もれることを提案し、さらに、簡単な近似式を導きだし、それが、この観測に有効であることを示した。

論文

Radiation damage of C$$_{1}$$H$$_{1}$$, N$$_{1}$$H$$_{1}$$ and O$$_{1}$$H$$_{1}$$ clusters induced by irradiation with X-ray free electron lasers

甲斐 健師

Physica Scripta, T144, p.014050_1 - 014050_4, 2011/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.16(Physics, Multidisciplinary)

In X-ray free electron laser (XFEL) application, the analysis of three-dimensional structures of single bio-molecules is one of the critical issues. In this case, target samples are damaged by photo-absorption ionization, Compton scattering, Auger decay, electron impact and field ionization by the irradiation of high-intense X-rays. To obtain optimal condition for the three-dimensional structure determination, we performed a parameter survey for the radiation damage using various XFEL's parameters and target radii of C$$_{1}$$H$$_{1}$$, N$$_{1}$$H$$_{1}$$ and O$$_{1}$$H$$_{1}$$ clusters (pseudo biomolecules). We found that the upper limit of X-ray fluxes became about 10$$^{19}$$ photons/mm$$^{2}$$ at the X-ray energy of 12.4 keV, and the radiation damage of the clusters slightly increased as atomic number of atoms in targets increased.

論文

Surface morphology and deuterium retention in tungsten exposed to low-energy, high flux pure and helium-seeded deuterium plasmas

Alimov, V.; 洲 亘*; Roth, J.*; 杉山 一慶*; Lindig, S.*; Balden, M.*; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Physica Scripta, T138, p.014048_1 - 014048_5, 2009/12

 被引用回数:123 パーセンタイル:95.28(Physics, Multidisciplinary)

ヘリウムを加えた低エネルギー,高フルエンスの重水素プラズマで照射した再結晶タングステンについて、表面の形状変化,重水素保持量及び重水素の深さ方向分布を電子顕微鏡,昇温脱離法並びに核反応法を用いて調べた。重水素のみのプラズマで照射した場合、照射温度に依存したブリスタの形成が確認できた。また、重水素保持量は温度とともに上昇し、480Kで最大値となった後、減少することが明らかになった。一方、ヘリウムを5%加えた重水素プラズマで照射した場合、重水素保持量の顕著な低下,ブリスタの形成抑制が観察された。

論文

Recent activities related to the development of the plasma facing components for the ITER and fusion DEMO plant

鈴木 哲; 江里 幸一郎; 関 洋治; 横山 堅二; 廣瀬 貴規; 森 清治; 榎枝 幹男

Physica Scripta, T138, p.014003_1 - 014003_5, 2009/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:26.3(Physics, Multidisciplinary)

原子力機構は国内機関としてITERダイバータ外側ターゲットの全数を製作する予定である。ダイバータ製作に対する国内機関の技術的能力を示すためのクォリフィケーションが開始されている。このクォリフィケーションでは、原子力機構は外側ターゲット製作にかかわる技術的課題の多くを網羅したダイバータ評価試験体を製作し、ITER機構の協力の下、エフレモフ研究所において高熱負荷試験を実施した。その結果、評価試験体は熱負荷20MW/m$$^{2}$$に耐え、原子力機構はITER機構から国内機関としてダイバータ製作に十分な技術的能力を有すると認定された。一方、増殖ブランケットの開発は核融合原型炉の実現にとって大きな課題の一つであり、ITERでのテストブランケット(TBM)の工学試験は原型炉用ブランケット開発の重要なマイルストーンである。原子力機構では水冷固体増殖型ブランケットの開発を進め、このたび、低放射化フェライト鋼製の実機長TBM第一壁試験体をHIP接合技術を用いて開発し、加熱試験において健全な除熱性能を示すことを確認した。

論文

MUTA calculations of a laser-produced Mg hollow atom spectrum

Colgan, J.*; Abdallah, J. Jr.*; Faenov, A. Y.; Pikuz, T. A.*; Skobelev, I. Yu.*

Physica Scripta, 78(1), p.015302_1 - 015302_6, 2008/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.39(Physics, Multidisciplinary)

A study is made of the spectra produced from a short-wavelengths long-pulse (nanosecond) laser incident on an Mg plasma. A very complex experimental spectrum is analyzed in detail by comparison with large-scale atomic kinetics calculations using mixed-UTA (MUTA) model.

論文

Microstructure dependence of deuterium retention and blistering in the near-surface region of tungsten exposed to high flux deuterium plasmas of 38 eV at 315 K

洲 亘; 河裾 厚男; 三輪 幸夫; 若井 栄一; Luo, G.-N.*; 山西 敏彦

Physica Scripta, T128, p.96 - 99, 2007/03

 被引用回数:90 パーセンタイル:92.16(Physics, Multidisciplinary)

タングステン焼鈍材,部分再結晶材,完全再結晶材,単結晶材での重水素滞留挙動とブリスタリングを昇温脱離法,走査型電子顕微鏡,陽電子消滅法などで調べた。10$$^{27}$$ D/m$$^{-2}$$までの高フルエンス照射の試料では、ブリスタからの重水素の爆発的な放出及びブリスタの爆裂を昇温脱離測定と走査型電子顕微鏡観察で確認した。また、陽電子消滅法により、完全再結晶材での欠陥がもっとも少ないことを、並びに部分再結晶材では重水素プラズマ照射による空孔の生成を観測した。さらに、電子後方散乱回折により、ブリスタリングが(111)に近い方位の結晶粒に優先的に起こることを明らかにした。

論文

Sub-millimeter synchrotron X-ray focusing by crystal bender

米田 安宏; 松本 徳真; 古川 行人*; 石川 哲也*

Physica Scripta, T115, p.995 - 997, 2005/00

サジタルフォーカスは放射光X線の集光技術の中でも最も効率的な方法の一つで、サンプル位置におけるX線強度を増大させるために用いられる。この結晶ベンダーとして、シリコン(311)結晶を用いた場合についての結果を報告する。ベンダーはSPring-8標準2結晶分光器の第2結晶としてインストールされるもので、4ポイントメカニズムにより、定位置出射を実現している。このベンダーにリブなし結晶を用いたところ、35-60keVのエネルギー領域において0.5mmの集光サイズを達成した。このようなエネルギー領域においては、全反射ミラーなどはまだ使うことができないため、多くの実験に結晶ベンダーが用いられることになる。

論文

XAFS and spectroscopic characterization for the structure and electronic structure of Ce-DMDPhPDA complexes in methanol

矢板 毅; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 岡本 芳浩; 島田 亜佐子*; Assefa, Z.*; Haire, R. G.*

Physica Scripta, T115, p.302 - 305, 2005/00

N,N'-dimethyl-N,N'-diphenylpyridine-2,6-carboxyamide(DMDPhPDA)セリウム錯体の構造パラメータ及び電子状態についての研究を、XAFS及び蛍光,励起スペクトル法によって行った。DMDPhPDAは、3価ランタノイドからの3価アクチノイド分離のための試薬として有望なものである。SPring-8 BL11XUにおいて測定し、CeのK吸収端XAFS解析から、セリウムと酸素及び窒素の原子間距離はそれぞれ、253pm及び264pmであることを見いだした。ピリジル基の為す平面と金属の為す角はおよそ180度であった。得られた錯体は黄色の錯体で、その吸収スペクトルは大変ブロードなものであった。このピークの長波長側の部分は他のランタノイドでは見いだされなかった。XANESスペクトルは、Ceが3価であることを示しており、この吸収帯は、f-d遷移に基づくものであると推定した。

論文

Structural analysis of Co-extracted heptavalent technetium and rhenium complexes by EXAFS

鈴木 伸一; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 本橋 治彦*

Physica Scripta, T115, p.306 - 307, 2005/00

TBPを用いる核燃料再処理においてテクネチウムは非常に複雑な挙動を示す。特に、U(VI),Pu(IV)やZr(IV)が系内に共存するとテクネチウムは共抽出される。この共抽出のメカニズムとしては硝酸イオンと過テクネチウムイオンとの交換によるものであり、発表においては、U-Tc共抽出錯体の構造について同属であるRe(VII)やMn(VII)と比較しながら報告する。

論文

Direct observation of the Fe substitution effect on the MCD spectra of the dysprosium iron garnet family

安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 松下 智裕*; 河村 直己*; 中谷 健

Physica Scripta, T115, p.611 - 613, 2005/00

希土類ガーネットは典型的なFerri磁性体である。その一つである、Dy$$_{3}$$Fe$$_{4.25}$$O$$_{12}$$系の磁化方向の起源について明らかにするために、原研ビームラインBL23SUにて円磁気2色性測定実験を行った。Feの一部をInもしくはGaで置換した試料の測定を行い、FeのTdサイト,Onサイトそれぞれのスピンの状態が磁化方向に大きく寄与していることがわかったので報告する。

論文

First observation of natural circular dichroism for biomolecules in soft X-ray region studied with a polarizing undulator

田中 真人*; 中川 和道*; 安居院 あかね; 藤井 健太郎; 横谷 明徳

Physica Scripta, T115, p.873 - 876, 2005/00

SPring-8のBL23SUに挿入されている偏光可変アンジュレーターを用いて軟X線領域における分子の酸薄膜の自然円二色性(NCD)を世界で初めて測定した。試料として、フェニルアラニン,セリンなどのアミノ酸薄膜を用いた。その結果、フェニルアラニン薄膜,セリン薄膜ともにL体D体で符号対称な円二色性スペクトルが観測された。また、KTP結晶などを用いた線二色性測定についても報告する。

論文

Investigation of structural and electronic properties in Ru perovskite oxides by XAFS measurements

水牧 仁一朗*; 吉井 賢資; 日夏 幸雄*; 土井 貴弘*; 宇留賀 朋哉*

Physica Scripta, T115, p.513 - 515, 2005/00

ルテニウムを含むペロブスカイト酸化物について、放射光を用いたX線吸収(XAS)を用いて電子構造の観測を行った。測定はRu-K吸収端で室温にて行った。$$A$$$$_{2}$$($$A$$=Ba, Sr)LnRuO$$_{6}$$及び$$A$$($$A$$=Ca, Ba, Sr)RuO$$_{3}$$におけるルテニウムの酸化数は4+であることがわかった。また、Ln$$_{3}$$RuO$$_{7}$$のルテニウムは5+であった。PbRuO$$_{3}$$においては、ルテニウムイオンは4+と5+の間の状態であった。スペクトルの理論計算などの解析により、これら酸化物の電子状態及び中性子散乱などで求められている結晶構造の妥当性について議論する。

論文

Analyses of hydrogen isotope distributions in the outer target tile used in the W-shaped divertor of JT-60U

大矢 恭久*; 森本 泰臣*; 小柳津 誠*; 廣畑 優子*; 柳生 純一; 三代 康彦; 後藤 純孝*; 杉山 一慶*; 奥野 健二*; 宮 直之; et al.

Physica Scripta, T108, p.57 - 62, 2004/00

JT-60Uにおいて両側排気時期に使用された外側ダイバータタイル中の水素同位体挙動をSIMS,XPS,SEMを用いて調べた。その結果、タイル中央部分では水素同位体濃度が低 く、タイル両側で高いことがわかった。下側排気ポート近くで水素同位体濃度が最も 高く、この部分に多く観察される再堆積層中に存在している可能性が示唆された。タイル中央部では再堆積層に替わってエロージョンが支配的である。放電時にタイル表面温度が上昇し、水素同位体の多くが除去されたと推察できる。一方、上部ではタイル中央部ほどストライクポイントの頻度が少ないことから、表面に重水素放電後に実施した水素放電による水素が滞留している。また、タイル内部のカーボンファイバー上に再堆積層が存在しており、表面はエロージョンが支配的であるが、内部の堆積膜中には水素同位体が存在している可能性が示唆された。これらの結果より、外側ダイバータ部では主にエロージョンが支配的であるが、ストライクポイントの頻度が少ない場所において再堆積層が存在し、その内部に水素同位体が存在していること,タイル表面における水素同位体挙動はタイルの温度,損耗の効果,ストライクポイントの位置・頻度に大きく影響を受けること等が明らかとなった。

論文

Tritium profiles on the surface of graphite tiles used in JT-60U

杉山 一慶*; 宮坂 和孝*; 田辺 哲朗*; 正木 圭; 後藤 純孝*; 飛田 健次; 児玉 幸三; 宮 直之

Physica Scripta, T103, p.56 - 58, 2003/00

 被引用回数:14 パーセンタイル:62.77(Physics, Multidisciplinary)

JT-60Uのダイバータタイルに蓄積されているトリチウムの表面分布測定にイメージングプレートを適用した。その結果は以下のようにまとめられる。JT-60Uのダイバータ領域の黒鉛タイルのトリチウム蓄積量は、表面ドームの頂及び、ダイバータバッフル板で大きく、ダイバータ領域で小さくなっていた。ダイバータ黒鉛タイルに蓄積されているトリチウムの分布は、基本的には、トリチウムがいったんプラズマから均一に打ち込まれ、その後の黒鉛の温度により放出量が異なることを反映している。特に表面温度が1000$$^{circ}$$C以上になったと思われるダイバータの足の部分では、トリチウムはほとんど検出されなかった。ダイバータドーム頂のタイル約240枚をトロイダル方向全周について測定したところ、トロイダル方向の磁場のリップロスに相当するトリチウム蓄積の強弱が認められ、高速のトリチウムが入射していることが初めて明らかにされた。第1壁についもポロイダル方向に測定し、容器上部のトリチウム濃度が低いこと、外側第1壁に特にトリチウム濃度が高いところがあることなど新たな知見が得られた。

論文

Modelling for near-surface transport dynamics of hydrogen of plasma facing materials by use of cellular automaton

志村 憲一郎*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*

Physica Scripta, T103, p.101 - 104, 2003/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:21.42(Physics, Multidisciplinary)

本研究にて、セルオートマトン(CA)法により金属表面からの吸着水素の脱離をモデル化した。本モデルは、表面を1次元に簡素化したもので、表面過程を拡散と脱離に分けて取り扱う。前者は、各時刻で粒子をランダムに配置することにより、また、後者については、これを熱活性化過程とみなすことにより扱っている。モデルの検証として昇温脱離を取り上げ、シミュレーションによる結果を化学反応速度論に基づく計算結果と比較した。両者は見事に一致し、本モデルで表面での再結合脱離が十分に取り扱えることがわかった。現状では2次脱離のケースしか扱えないものの、複雑な条件を有する水素輸送の問題を扱う土台は構築できたと言えよう。

論文

Application of surface-sensitive techniques to the study of hydrogen behavior in solids

Luo, G.*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*

Physica Scripta, T94, p.21 - 27, 2001/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.5(Physics, Multidisciplinary)

仕事関数は固体表面の電子的特性に極めて敏感である。近年、筆者らは、種々の環境下で固体材料の仕事関数を測定する実験装置を開発した。Li系の酸化物セラミックスであるLi$$_{4}$$SiO$$_{4}$$,Li$$_{2}$$ZrO$$_{3}$$,Li$$_{2}$$SiO$$_{3}$$,Li$$_{2}$$O,LiAlO$$_{2}$$を「高温ケルビン計」に装荷し、高温で種々の化学組成に制御された気相と接触させ、これらの材料の仕事関数を測定した。さらに、H$$^{+}$$(H$$_{2}^{+}$$)やHe$$^{+}$$イオンや中性子などの粒子線照射による仕事関数への影響について調べる研究にも着手している。

論文

Atom-driven permeation of deuterium through Nb

大越 啓志郎*; 遠田 俊一*; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*

Physica Scripta, T94, p.16 - 20, 2001/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.74(Physics, Multidisciplinary)

イオン駆動透過(IDP)と原子駆動透過(ADP)の挙動の違いを調べるため、Nbに対するADP実験を行った。温度依存性に関してADPの場合、500~1000Kの範囲で中間の温度で極大となることが判明し、IDPやGDP(分子駆動透過)の場合とは異なる様相を呈した。現象論的な「再結合係数」を仮定し、下流側表面直下でのバルク水素密度を評価した。計算機シミュレーションにより、実験条件下では密度は深さ方向に関してほぼ一様となることを明らかにした。シミュレーションでは、超高真空下で行われた実験であるにもかかわらず上流側において侵入する原子流速と表面直下の水素密度の間で擬似平衡が成立するとしたが、実験で観測された特異な温度依存性を定性的に説明することができた。

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